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JOURNAL

Special interview Vol,3 with 【CURRENTAGE Designer│Tsukazaki Eriko】

  『crincle crinkle crinkle』ディレクターの金原広和さんが、その時もっと知りたいと思う人を招いて対談する連載企画。 今回のゲストは、20年来の友人である『CURRENTAGE』デザイナーの塚崎恵理子さん。同じ服の作り手として、それぞれの今のムードやファッションへの想いを語りました。     金原 20年前に、企業デザイナーと生地屋の営業として出会ってから、ずっと彼女がモノを作る姿勢を見ていて、自分のブランドを始めるのは当然の流れだなと思っていた。   塚崎 CURRENTAGEがデビューしたのが2017年だから、もう6年になるかな。   金原 初回からコレクションを見させてもらっているけど、すごく濃厚。あんなに興奮する展示会って、僕としてはなかなかなくて。お洋服の一点一点だけでなく、会場に入った瞬間その世界観に引き込まれるんだよね。   塚崎 2024SSのコレクションは、初めてってくらい動悸がした(笑)。本当にこの構想を形にできるのかな?って。   金原 いや、すさまじいエネルギーだった! その前哨戦というわけじゃないけど、2023-24AWのコレクションから、がらっと展示の方法が変わったよね。今まではきれいな場所できれいに見せるスタイルだったのが、前回は古い倉庫でちょっと秘密クラブみたいな雰囲気で。あれは、どういう心境だったの?   塚崎 自分の気持ち的に、始めたころから少し変化があったんだろうね。もちろん物作りに対する気持ちは変わらないんだけど、ムードというのが変わった。それって、たぶん久しぶりに旅に出たからだと思う。以前は一年に2~3回は旅に出て、そこで自分の中で色々なものをストックしてやってきていたものが、コロナ禍で海外に行けず、感情が押さえつけられていたみたい。日常は日常で色々なことがあるからその当時は気づいていなかったけど、どこかマンネリしていた部分があったんだなぁと、旅に出てみて気づいたんだよね。前のきれいなスタイルも洋服をちゃんと見てもらうという点ではいいのだけど、この想いを伝えたい!ってなったときに、見せ方から変えようと思って。   金原 なるほど。展示会で見た景色はそういうことだったんだなって、今すごく納得。   塚崎 私たちが服を好きになった90年代って、きれいなものをきれいに見せるだけじゃないエグさだったり、汚いなかでキレイなものを見せるってものだったり、ストリートとクチュールと全部が混ざっていたミックスカルチャーの時代だった。その元々好きだった感じを、旅が思い出させてくれたんだよね。   金原 塚ぽんのインスタで上がってくるストーリーズの写真を見ていると、それが伝わるよ。旅の記憶に混ざって、見る人が見たら「うわっ!」っていう際どいものがたまに入ってくるわけ。次のコレクションはそういう感じで来るのかな?って、そういう匂いを意外と僕キャッチしちゃうんだよね(笑)。   塚崎 そう、ああやってストーリーズで並べてみて、連続して自分に入ってくるのを見ながら頭の中を整理してるんだよね。どれが正解で、どれが違うか、自分にとって今一番必要なものは何か。   金原 あなたのストーリーズは、自分が本当に旅してる気分になるくらい好き。あれだけで、ひとつのクリエイションだなって思う。  ...

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